よい街コラム

カーブミラー

 日本のカーブミラーを作っている業者さんは、海外では仕事がないのではないかと考えます。世界に立っているカーブミラーより日本の方が多いようです。通勤時、立っている本数を数えていくと、5分くらいの間に30本くらいありました。
グーグルマップで見るとアメリカの住宅街は、カーブミラーなどありません。それだけ見通しがいいのです。
以前にも書きましたが、日本では大きな窓は南向きが当たり前ですが、アメリカでは、窓を南に取るより、街並みを重視して全く違う方角に大きな窓をとったりしています。

 日本人はおもてなしや慎みなど和の心があると言われますが、こと不動産に関しては自分勝手で和の心など全くないようです。あえて言うと農家の皆さんだけは、少々自分の畑や田が減ろうが街が良くなればと道を広げることに前向きに協力されていると考えます。

 東洋の国だからでしょうか?これだけ自宅を閉鎖的にしてカーブミラーを立てなければならない街を作ってきたことに対して日本人は真剣に反省しなければならないと思います。交差点の事故現場に出くわすと、大体垣根や塀があります。

 団地開発の際に警察にも行き交差点について話してきますが、カーブミラーは死角になる部分があり、一旦停止しない場合が多く、逆に事故を起こしやすいと言って、カーブミラーに関しては否定的です。私も先日、夕暮れ時にカーブミラーを信じて曲がろうとすると、無灯火の車が来ていて危うく事故を起こすところでした。
 一旦停止して目視することが一番安全だと言われますが私もその通りだと考えます。

団地開発では、見通しの良い交差点にするように工夫しますが、役所は立てろと言います。「警察は要らないというのに何故立てなければならないのか!」というと「後で自治会に言われて役所が立てる羽目になるので」と返ってきます。しかし自治会にカーブミラーの危険性や視界をよくする団地形成をきちんと説明すると、皆さん納得していただけます。