遊び場
手掛けた団地の横に、遊休地と言いますか、程よく草が生えた広場があります。子供たちが蝶々を追いかけ、虫を取ったりしています。ほのぼのとした光景です。当社が団地内に作った広場は、あまり集まっている様子は見受けられません。やはり草木がなく、遊具もないので仕方ないですね。
広場を作った後は行政に採納しますので、維持管理の問題で、このような提案をしてもなかなか受け入れてくれません。たまたま遊休地が隣接しており、所有者様もこちらが頭が下がるほどのご理解のある方で、今は一時的に当社が借りていますので、何か面白い仕掛けは出来ないかな?などと考えてしまいます。
学生時代に授業で、子供たちは少し危険な事をして、それが危ないと肌身で感じる。木に登って落ちたら痛いので、登り方などを覚える、そういう危険な事を経験しておくのは大切です。。。といったような事を学んだ覚えがあります。
今の時代にはそぐわないことかもしれませんが、自分自身柿の木に登るのは、枝がもろいので危ないという事をなぜ知ったのか
思い出すと、子供のころ柿の木に登ったからなんですね。
常緑樹と落葉樹の割合
以前 庭造りは 常緑4割落葉6割と教えられたものですが、私は常緑7割~8割、落葉3割~2割がいいのではないかと思っています。
街路樹はほとんど落葉樹なのですが、秋の落葉の時期になると、落ち葉で大変なことになっており、多分住民の皆さんのクレームなのでしょう、慌てて清掃車を出し掃除している姿をよく見かけます。
「なぜこんなに大きくなる落葉樹をわざわざ植えるのだろう?」と疑問を感じてしまいます。そして冬は葉もないので寂しい街路となります。しかし落葉樹は、春には新芽を出し、新緑が映え、また夏には、日陰を作り涼しさを与えてくれます。
事務所の前の街路樹は落葉樹でたぶん「サルスベリ」という樹種だと思います。開花期が長いので開花しているときは、見栄えもしますが、名前が縁起悪いのか個人の家ではほとんど見かけません。
一戸建ての場合は、リビング等の居室のすぐ南側に落葉樹を植えるだけで、あとは常緑樹がいいのではないかと感じます。販売団地に樹木を1本ずつ植えさせていただいていますが、元々落葉樹だったものを品種改良し常緑樹にした樹種ですので、冬は葉が紅葉し枯れそうになるのですが枯れず、あまり大きくならないので手入れがあまり掛からず、樹木を色々見てきた中で、季節感もあり最適かなと勝手に感じています。
可愛い小さなアルバイター
日曜日の昼下がり、分譲地の空地の草を抜いていると、既に居住して頂いている奥様たち「うちの子たちもよく抜いているんですよー公園の草まで抜いてますよー」 「じゃあバイト代払わないといかんねー」と私。
抜いている子供たちは、まだ2歳になっていません。嬉しい話です。住みよい街づくりと思って自分なりに取り組んでいますが、このような声を掛けて頂くだけで、本当に嬉しいものです。
近隣の方も善意でのぼり旗を直してくれたり、作業をしていると色々手伝ってくれて本当に感謝しています。
東京のある区では、お隣同士数件で、自分の庭のガーデニングに取り組むと補助金が出るそうです。まあそこまでしなくても、綺麗にして頂くというのは、その気持ちだけで有難いものです。
かつて住宅営業をしているとき、外構の打合せで「私は草が生えてくるのが嫌だから家以外の敷地はコンクリートと砂利だけでいいです」と言っていた奥様が、いざ住み始めると忙しい中,ガーデニングを始めていました。我が家を持つと、経済面は別として、心は豊かになるんだなぁと感じたものでした。
仮設工事
「土地の選び方」なんていうセミナーを開いている建築会社があり、私も参加させてと言うと、「勘弁してください」といつも断られます。
そこで、不動産業者として、住宅についても書いてみようかなと思います。
仮設って仮の設備ですので、0円が理想と常に思っていましたし、今でもそう思っています。しかしトイレは必要ですし、飛散防止の仮囲い、足場などは当然必要です。
建築現場をパッと見て、どこで建てているのかが判るのは、建築確認看板を見る前に、足場に貼ってあるイメージシートです。中には2面貼りしている現場もあります。イメージシートは言わば、宣伝ですよね。見てもそれが当たり前として受け入れられます。しかし中にはイメージシートを付けていない建築会社もあります。コストカットを追求しているなぁと思います。
そしてメッシュシートが全面に張られています。
メッシュシートは青色が多いですが、この色を張ると、隣接の家が太陽の光で反射して、時間帯によって部屋が真っ青になります。やはり汚れは目立ちますが、近隣配慮を考えると白色がいいのではないでしょうか?
それに全面張りが必要なのでしょうか?シートは飛散防止の役割ですので、屋根・一階・二階の部分張りの方が安く済みます。
全面張りは夏は風が通らないので大工さんはじめ職人さんが大変ですよね。
バブルの頃は、仮設にお金をかけまくっていました。もう完全に現場が建築会社の宣伝です。お施主様と現場見ながら「すみません、こんなんで」というと、「いいんじゃないですか、しっかりやってくれている感じしますよ」と返ってきて拍子抜けしました。
もう金額が決まって契約してしまっているので、お客様にはビシーッとした現場の方がいいのかと思ってしまいました。実際にお金出しているのはお施主様なんですけどね。
コンパクトシティ①
三重のような地方では、街をコンパクトにして住民を市街地に集めようとしています。
お手本はアメリカのポートランドという街です。生活上の機能を徒歩圏内に収め、住みやすい街を作りました。おかげで人が集まって街が活性化したようです。しかしあまりにも住みやすいので、ホームレスたちも集まってきて社会問題になり、いったい住みやすいのか住みにくいのか、わからなくなっているのが現状のようです。
こうやって人を集めると財政の支出を抑えることができます。日本に住んでいる人全員が関東平野と大阪平野と濃尾平野に集まって住めば、日本の財政は、大黒字になるでしょう。
日本では、青森市、富山市、大分市がこのコンパクトシティ構想に取り組んでいるようです。さすがに青森は遠すぎて見には行けていませんが、富山市と大分市は見てきました。青森などは、冬場の除雪車の出動等考えると、本当に中心部に集まってきて欲しいのでしょうね。
でも結果として失敗しているようです。
富山は、中心部が綺麗です。でも道路の真ん中を走る路面電車はガラガラ。駅の近くの商店街もものすごく綺麗ですが、人はまばらで、決して活気があるとは言えない状況で、郊外に人は流れ、ここもやはり失敗しているようです。路面電車は、広島市内にも走っていますが、車を運転しているとなかなかUターン出来なくて、慣れていないと本当に邪魔に思えてしまいます。
でも大分市は良かったです。どれほど取り組んだのかわかりませんが、活気を感じました。
ある有名な卓球選手の自宅は市街地からは離れており、その裏の田んぼでは、弥生式のようですが、土器のかけらが結構散らばっていました。なぜ遺跡が市街地から離れた田んぼとか荒地から出てくるのでしょうか? 弥生時代の人は、そこに住むことが最適だから住んでいたのでしょう。人は住みたいところに住む。そのニーズを掴んでいない限りいくら居住誘導地区なんて誘導しても無理ですよね。
コンパクトシティ②
地方は街をコンパクトにしていこうという方向に見受けられます。伊勢市の於いても人口減少が予測されているので同様です。しかし現在の伊勢市内の中心市街地に、「住みたい!」と多くの人が思うでしょうか?
洪水ハザードはそのほとんどが50cm~3m以下で、豪雨が来るとすぐに道路に水が溢れます。以前のハザードマップは50cm~1m、1m~2mなどと細かく分かれていましたが、最新のハザードマップは50cm~3mとひとくくりで、なんとアバウトなのでしょうか。
阪奈道路から大阪へ降りていく時、大阪市全体が見えます。こんな広大な平坦地で、洪水とか聞かないなぁと思いながら、郊外の住宅地を歩くとものすごく小さな側溝が走っています。こんなに小さいと豪雨では当然もたないよなぁ、と側溝をたどっていくと、しっかり道路の中に大きな排水管があります。やはりインフラがしっかりしてるわ!と納得してしまいました。
伊勢の中心地では、幹線から一本入ると、狭い道となり、車でのすれ違いは困難なところも多いですね。
伊勢市に於いては、ようやく狭あい道路の拡幅補助金制度が出来ました。
幅が4m以下の道路は中心より2mバックした土地を伊勢市が整備し、補助金が出るようになりました。「やっとか、しかも4mか…」他の行政に遅れて制度付けするなら、もう少し考えてみてもよさそうなのですが。4m幅を運転していて、両側が塀とすると前から車がくるとすれ違いできません。最低でも4.5mは必要です。
このような施策で、中心市街地に皆さん本当に寄ってくるでしょうか?
コンパクトシティ③
以前伊勢市内で、3区画程度の分譲地を考えており、ちょうど7m幅の道路と4m幅の道路が交差するところでしたので、「4m幅を6m幅にして整備して寄付したいんだけど」というと、答えは「NO!」でした。4m幅がギザギザになると言うのです。でも本音は道路を増やしたくないというところです。後々の補修とかの維持費でお金がかかるからです。
道路面が凸凹になる原因のほとんどは、市の上下水の工事でしょ? きっちり工事したら幹線でない限り交通量も少ないし、補修なんていらないでしょ?といっても「NO!」でした。
狭い曲がりにくい入口を拡げようというのに、それさえ拒否されては、当然住みたい理想の街にはなりません。
これが松阪市へ行くと、「ご協力頂きありがとうございます。しかも施工までして頂いて。お受け取りさせていただきます。」なのですが。
行政力の差は、どんどんひらいていきますよね。
ダイバーシティ①
コンパクトシティに続きダイバーシティです。あまり聞いたことのない言葉ですが、性別や人種・国籍・年齢・学歴・宗教などの多様性を生かしていく経営のことのようです。街づくりではなく経営の考え方です。現在では自治体の経営でよく使われるようです。
「伊勢で3000坪くらいの工場立てる用地ありませんか?」このような話はコロナ以前にはよく舞い込んできました。条件はすべて津波のリスクのないところ。
答えはいつも「すべて農地法に縛られ、インフラも整備されていないからありませーん」です。伊勢はその特色を生かし観光に力を入れているようです。伊勢神宮というと政治色があり、外交等の影響も受けやすく、伊勢の観光事業は水物と思っていましたが、このコロナでかなり影響を受けているようですね。
伊勢市は市街地を中心に、都市計画が敷かれています。大きな工場の建てられるところは、海沿いに近いところです。当然進出企業としては、敬遠されてしまいます。海から少し中に入ると農地が広がりますが、これは農地法で縛られていて建てられません。バイパスのすぐ横でも、縛られているところもあります。
そうすると都市計画が敷かれていない所まで行かないと大きな工場は建てることができません。伊勢の代表企業が、現在サニーロードのさらに奥で工場を建てるための造成をしているようですが、あのようなところまで行かなければ、無理なのです。なにかコンパクトシティ構想と矛盾していませんか?
ダイバーシティ②
地方創生と言われますが、観光だけでは地方創生と言えません。子育てだ!といって子育てに行政はお金をつぎ込み、子供が大きくなったら都会へ出ていき、そこでしっかり住民税を落とします。
それを食い止めるためには雇用だと思います。では企業を誘致してこよう!と言っても伊勢では建てるところが無いのです。
松阪市では、分譲している金額は別として、常に工業団地を手配しています。市役所に行くと外国人が非常に多いですね。外国人専用の窓口もあります。行政によるダイバーシティ経営を実践しているな、という雰囲気があります。
このコロナのマスク不足で、日本企業は海外に出て行ったり、海外の企業に依存してしまっていることが、良くわかりました。反省を踏まえ海外から国内への回帰が起こった場合、松阪に工場がどんどん建てられ、伊勢はそれを指をくわえて見ているだけなのでしょうか?
伊勢に進出して「伊勢」というブランドの名称を使った商品を出したい企業は、食品会社はじめたくさんいるんでしょうけどね…
雑草
維持費って0円が一番いいですよね。とにかく手間とお金がかからないのが一番です。
並木道の足元が、夏は雑草で本当に見苦しいものです。そして毎年税金を使って草刈です。暑い最中ご苦労様と思います。
税務署も市役所も前面道路から見ると草だらけで、「ちょっとくらい朝、全員で抜いたら?」というと、税務署はすぐに抜いていました。(市役所はずっとそのままでしたが)。車で走っていて思うのですが、カーディーラーはものすごくその点は敏感で、常に草は生えていないですよね。
ある時伊勢の市役所の職員に、一之木の昔,世界館があったところの並木の足元のように、この植物植えたら?と提案しました。
これだと雑草生えにくいから維持費もかからないよ、と言ったら「いいこと聞きました」と言っていました。
それを聞いて3年経ち何も変わらずです。年配の知人に愚痴をいうと「そんなもん 口で言うとるだけで何も変わらん!」と逆に怒られました。
小俣のリンクス(旧ユニチカ)のトライアルの西側に、企業ができ、その正門の道路沿いは、結構広くヒメイワダレソウという植物を植えています。小さな白い花が長期に渡って咲き、ものすごく強いので雑草が本当に生えにくいです。ただ繁殖力が強くすぐに広がってきます。
他県ですが以前作った道路の横に並んで通路があり、市役所からそこもアスファルトして欲しいと言われ、どうせみんな道路を歩くから緑化しましょう!と繁殖力を考え1mおきにヒメイワダレソウを植えました。3年経ち見に行くとあとかけらもありません。聞くと繁殖力が強く道路まで侵入してきて大変だったので全部抜いてしまったようです。
リンクスのところはブロックを積んで高い位置に植えていますので、どれだけ垂れてくるか通るたびに観察しています。