よい街コラム

熱海の土石流

熱海の土石流現場を見てきました。手を合わせた後、屋根瓦に付着して残っている土を見ると灰色っぽく、またトラックのタイヤが引いてくる道路の土も灰色ぽいのをみて、やはり火山灰だろうなぁ、箱根の山から降ってきたのだろうか?なんて想像していました。

熱海の地形は南に海が広がり、北は傾斜のきつい山です。「じゃあどこに建てる場所かあるんだ!」と聞かれたら、どこも傾斜地で建てる場所がありません。中には老朽化で屋根に穴が開いている建物もあるのですが、壊そうにも機械が入る場所もありません。

現場付近は、調べると元々土石流の危険が高い場所で、火山灰の堆積であればそこに重たいもの(盛土)を乗せると、滑っていくのは容易に想像できます。数年前に広島市で起った土石流の場所の地層は、真砂土でこれも滑りやすい地層です。

熱海も広島市もどちらにも共通しているのは、滑りやすい地層であることと、「じゃあどこに建てる場所があるんだ!」というほど、周囲に建てられる場所がないということだろうなぁと、ふと思いました。