よい街コラム

コンパクトシティ①

 三重のような地方では、街をコンパクトにして住民を市街地に集めようとしています。
お手本はアメリカのポートランドという街です。生活上の機能を徒歩圏内に収め、住みやすい街を作りました。おかげで人が集まって街が活性化したようです。しかしあまりにも住みやすいので、ホームレスたちも集まってきて社会問題になり、いったい住みやすいのか住みにくいのか、わからなくなっているのが現状のようです。

 こうやって人を集めると財政の支出を抑えることができます。日本に住んでいる人全員が関東平野と大阪平野と濃尾平野に集まって住めば、日本の財政は、大黒字になるでしょう。

 日本では、青森市、富山市、大分市がこのコンパクトシティ構想に取り組んでいるようです。さすがに青森は遠すぎて見には行けていませんが、富山市と大分市は見てきました。青森などは、冬場の除雪車の出動等考えると、本当に中心部に集まってきて欲しいのでしょうね。
でも結果として失敗しているようです。
 富山は、中心部が綺麗です。でも道路の真ん中を走る路面電車はガラガラ。駅の近くの商店街もものすごく綺麗ですが、人はまばらで、決して活気があるとは言えない状況で、郊外に人は流れ、ここもやはり失敗しているようです。路面電車は、広島市内にも走っていますが、車を運転しているとなかなかUターン出来なくて、慣れていないと本当に邪魔に思えてしまいます。
 でも大分市は良かったです。どれほど取り組んだのかわかりませんが、活気を感じました。

 ある有名な卓球選手の自宅は市街地からは離れており、その裏の田んぼでは、弥生式のようですが、土器のかけらが結構散らばっていました。なぜ遺跡が市街地から離れた田んぼとか荒地から出てくるのでしょうか? 弥生時代の人は、そこに住むことが最適だから住んでいたのでしょう。人は住みたいところに住む。そのニーズを掴んでいない限りいくら居住誘導地区なんて誘導しても無理ですよね。