よい街コラム

道路からの高低差

知人からの相談で、知り合いの人が土地を買ってくれないかと言われたので、考えたいので一度見てくれと言われました。かつては坪40万程度した住宅団地の一角です。
見に行くと、道路から約2mくらい土地が上がっており、コンクリートの掘り込み車庫が1台分残っています。結論は「買わない方がいい」で終わりましたが、なぜこのような団地を作ってしまったのだろうとその団地を散歩してみました。
掘り込みの車庫はこの土地だけでなく、半分くらいの区画にはついています。道路には、路上駐車が目立ち、住人の人は もう一台分作ろうと思っても、お金がかかって無理だと言っていました。
道路より土地が背丈くらい高いと、もう1台車庫を作ろうとしても、隣地に影響を与え、出来ない場合もあります。

一昔前までは、とにかく自分の建てる土地は土を盛って隣より高くするような感覚がありました。「なぜ土地を上げたいのですか?」と聞くと「見下ろされているという気分になるのが嫌だから」といった答えが返ってきました。

散歩しながら掘り込み車庫を作るお金で、造成方法を変えていれば、現在でも高級住宅街として地価もこんなに下がらなかっただろうに、なんて思いました。

10年以上前から、そのうち電気自動車に代わってくるからとの予想で、新築の家の外部には電源プラグを全て付けましたが、未だに活用される時期は来ません。なかなか将来の予想は難しいですが、「今さえ良くば」ではなくてこうなるであろうと思うことで出来ることはやっておくべきだと思います。